top of page
勝豐精密有限公司
Sheng Fong Presicion Co. Ltd.
ピン・シャフト・機械部品を製造・加工
**なぜメートルねじとインチねじがあるのか?
違い・用途・選び方を一度で理解するガイド** 五金部品、機械加工、設備メンテナンスの現場では、よく次のような場面に遭遇します。 同じ「ねじ」や「ピン」を探しているだけなのに、仕様が M4・M6・M8(メートル) と 1/4”-20・#8-32(インチ) のように全く異なる表記で記載されている。 多くの人が思います: 「なぜ規格を統一しないの?」 「サイズが近いなら、代用できるのでは?」 答えは NO。 メートル(Metric)とインチ(Imperial)は、単位・表記方法・ねじ構造まで、根本から異なる規格です。 この記事では、両者の違いと正しい選び方を分かりやすく解説します。 --- 1.メートル規格とインチ規格が存在する理由 メートル(Metric) 18世紀フランスで誕生 メートル法にもとづく 世界で最も普及 10進法で換算が容易 インチ(Imperial) イギリスの産業革命期に発展 現在もアメリカで広く使用 インチ、ポンドなどを使用 米国製設備に深く根付く なぜ両方が今でも使われているのか? 工業化初期に各国が独自の規格を採用し、その
11月19日読了時間: 4分


ISO 2768 公差を理解する|誤差範囲ではなく、国際製造の共通言語
設計図面では、寸法の横に「±0.1」や「±0.05」といった数値がよく記載されています。これは 公差(Tolerance)、つまり許容される寸法の誤差を示しています。 しかし、図面上に数百、数千もの寸法が存在する場合、すべての寸法に個別の公差を記入するのは非常に手間がかかり、誤記や漏れの原因にもなります。 そこで設計者・製造者・検査担当者が共通の基準で「許容誤差」を理解できるように制定されたのが、ISO 2768 国際公差規格 です。 左図: 各寸法に個別で公差を記載。 右図: 「ISO 2768-mK」を採用すれば、図面全体が統一された規格で表され、より明確で分かりやすい設計が可能になります。 --- なぜ ISO 2768 公差が必要なのか? ISO 2768 の基本思想はシンプルです。「すべての寸法に公差を記載する必要はない」。 図面に「ISO 2768-mK」と一行書くだけで、未記載の寸法にも共通の公差範囲が自動的に適用されます。 この仕組みにより、以下の3つのメリットが得られます。 記入ミス・漏れの削減:図面がシンプルになり、誤解が減る
11月5日読了時間: 5分


なぜ位置決めピンにネジを付けるのか?― 内ネジ付き位置決めピンの巧みな構造 ―
一、位置決めピンと内ネジ付き位置決めピンの違い 内ネジ付き位置決めピン(Internally Threaded Dowel Pin) まずよくある疑問から。 「内ネジ付き位置決めピン」 は、一般的な位置決めピンと何が違うのでしょうか? 標準の位置決めピンは、固定や位置合わせ に使用されるもので、主に金型、機械部品、治具などに見られます。 一方で、内ネジ付き位置決めピン には、中心部に ネジ穴 が追加されています。 このネジ穴は飾りではなく、分解やメンテナンスを容易にするための重要な工夫 です。ネジをねじ込むことでピンを引き抜けるため、狭い場所でも簡単に取り外すことができます。 つまり: 一度固定して取り外さない構造 → 通常の位置決めピン 定期的に分解・メンテナンスが必要な構造 → 内ネジ付き位置決めピン 項目 通常の位置決めピン 内ネジ付き位置決めピン 機能 固定・位置合わせ 固定+分解・再使用可能 構造 無孔の実芯タイプ 片側または両側にネジ穴 取り外し方法 打ち出しまたは押し出し ネジをねじ込んで引き抜く 用途 恒久固定 分解・再組立てが必
10月30日読了時間: 4分


銅インサートナットとは?なぜプラスチック部品に欠かせないのか?
1. なぜプラスチック部品には金属ナットが埋め込まれているのか? 銅インサートナット(Brass Insert Nut) こんな経験はありませんか?プラスチックケースのねじ穴を何度も締めた結果、穴がゆるくなり、ねじが空回りして固定できなくなる――。 そのような時に活躍するのが 銅インサートナット(Brass Insert Nut) です。 仕組みはとてもシンプル。プラスチックの穴にあらかじめ銅ナットを埋め込むことで、金属のねじ山を持つ強固な固定点 を作り出します。 このナットは、熱圧入・超音波圧入・プレス挿入 のいずれかで固定され、見た目が美しく、何度ねじを締めても緩みにくいのが特徴です。 --- 2. 一般的なナットとの違い 一般ナットが金属構造物に使われるのに対し、銅インサートナットは プラスチック専用 に設計されています。下の表で違いを見てみましょう。 項目 銅インサートナット 一般ナット 材質 黄銅(Brass) 炭素鋼/ステンレス 用途 プラスチック内に埋め込み、金属ねじ山を提供 ボルトに直接取り付け、金属構造用 取付方法 熱圧入、超音
10月22日読了時間: 4分
3大止め輪規格を一目で理解|JIS・DIN・ANSI の違いと選び方
1. 止め輪とは? 止め輪(サークリップ / リテーニングリング) は、部品が軸方向にずれないように固定するための小型の締結部品です。モーター、ギア、ベアリングなどの回転機構に広く使用され、機械を安定して運転させるために欠かせない存在です。 しかし、地域や産業によって設計や寸法の基準が異なります。現在、世界で主に使用されている規格は JIS(日本)、DIN(ドイツ)、ANSI(アメリカ) の3種類です。これから、それぞれの規格の違いと選び方について詳しく見ていきましょう。 --- 2. 世界三大規格の比較 規格 正式名称・番号 主な使用範囲 特徴 主な用途 JIS(日本工業規格) JIS B 2804、B 2805 台湾・日本市場 高精度・安定性が高く、金型互換性に優れる 台湾・日系設備、電子生産ライン DIN(ドイツ工業規格) DIN 471(軸用)/DIN 472(穴用) 欧州全域 規格化が徹底され、互換性が高い 欧州機械、工作機械 ANSI(アメリカ規格) 5000シリーズ(軸用)/5100シリーズ(穴用) 北米・輸出機器 構造が厚く、高強
10月15日読了時間: 3分


両丸端キー vs 平キー|なぜ取付が簡単で耐久性が高いのか?
一見小さな部品ですが、平キー(キー) は回転部品の滑りを防ぎ、トルクを安定して伝える重要な役割を担っています。 その平キーの中にも、より扱いやすく耐久性の高いタイプ――それが 両丸端キー(Parallel Key with Round...
10月9日読了時間: 3分


セルフロックナットとは?なぜ一般ナットの代わりに使われるのか?
自鎖螺帽(Self-Locking Retaining Ring) セルフロックナット(SPN/圧入ナット/Self-Locking Retaining Ring) と聞くと、多くの人は普通のナットのようにねじ山があると思います。しかし実際には違います。...
9月30日読了時間: 3分


ワッシャーを侮るなかれ|ねじ締結の“縁の下の力持ち”
ワッシャー(Washer) は機械や構造物で最も一般的で、しばしば見過ごされがちな小部品です。ねじ・ナットと取付面の間に入れ、荷重を分散し、緩みを防ぎ、表面を保護します。 最も汎用的なのは 平ワッシャー と ばね座金(スプリングワッシャー): 平ワッシャー →...
9月24日読了時間: 3分


頭付きピン活用ガイド|サイズ選定から取付方法まで一挙解説
頭付きピン(Clevis Pin) さまざまな機械や構造物において、頭付きピン(Clevis Pin) はシンプルでありながら多用途な部品です。一端に丸頭や平頭を持つピンで、穴に通し、割りピンや止め輪と組み合わせることで、素早い接続と分解を実現します。...
9月16日読了時間: 3分
スプリングピン徹底解説|弾性で確実に位置決めする実用部品
スプリングピン は、自身の弾性で固定・位置決めを行う部品です。一般に軸方向にスリットを持つ円筒形で、穴に挿入すると弾性で広がって密着し、緩みを防ぎます。 この特性により、せん断力に耐えつつ振動を吸収できるため、多くの設備で欠かせない「見えない守護者」となっています。 ---...
8月27日読了時間: 3分


割ピンの取付とサイズ選定ガイド|小さな部品が大きな安全を守る
多くの機械や構造物で、割ピン(Cotter Pin) は見た目こそシンプルですが、安全を担保する重要部品です。ナット、シャフト用ピン、ジョイントなどに用いられ、穴に通して → 足を開いて固定 することで、振動や長時間運転による緩みを防止します。細い金属ピンでも侮れません。こ...
8月19日読了時間: 3分
平行キーの取付とサイズ選定完全ガイド|シャフトと部品を確実に結合する重要部品
機械の伝達や組立において、 平行キー(Parallel Key) は小さいながらも部品の安定運転を左右する重要な存在です。シャフトとハブ(ギア、プーリー、カップリングなど)の間に取り付けられ、トルクを伝達し相対的な滑りを防ぎます。...
8月13日読了時間: 3分
bottom of page